去る1月19日(火)、OYOYO美術部恒例のリレーレクチャーが行われました。
奥井みさきさんによる「旅の見方」と題されたそのレクチャーは、テーブルに広げられた数多の観光パンフレットにより幕を開けられました。
実際にそのほとんどに足を運んだという奥井さんは、大学時代「地理学科」に所属していたとのことです。
聞きなれない学科名ですが、とにかく後ろに「○○地理」とつけばなんでもあてはまるとか…(自然地理とか交通地理とか…なるほどって感じです)
その地理学を学んだ目で見る奥井さんのお話はとても興味深く、皆聞き入ってしまいました。
「旅」といえば観光ガイドを見たり雑誌を見たり、誰もが食いつくような名所めぐりをするといったイメージが多い気がします。
それはそれで決して間違いではありませんし楽しいと思います。
しかし奥井さんの「見方」はまた一味違ったものでした。
おもむろに十勝方面の地図を取り出した奥井さん。
例えば、とある街はかつて港で栄えていたが、今は鉄道が通っていないために寂れてきている。
逆にこの街は国道は通っていないが、実際行ってみるとなかなか面白い…
など、ただ地図やガイドブックを見るだけでは気付かないいいところというのを、地理の観点から紹介してくださいました。
なるほど。
また、釧路、厚岸、函館の3か所にて水産資料館や海事記念館(こういった一つのテーマに絞った博物館はなかなか面白いという…)
を訪ねることにより、捕鯨の歴史的流れなどが見えてきたそうです。
なるほどなるほど。
そして次に紹介してくださいました中標津という街は第二次世界大戦後の国勢調査以来人口が減っていないそうです。
ここでも地図を出して説明してくださいましたが、普通郊外にバイパスができるとそこに店が集まるために中心地が寂れてくるとのこと。
しかしこの街は中心地に集まっていて、とても魅力的な街だと。それが人口が減っていない理由かもしれないと教えてくださいました。
なるほどなるほどなるほど。
道外出身の僕としては行ったことも見たこともない街の話でも、とてもイメージが膨らむ、行ってみたいと思わせる素敵なお話でした。
他にも数か所を例に奥井さんならではの分析により街の素晴らしさを紹介してもらいましたが(青森や弘前は公共施設や観光施設が街中に集まる理想的なコンパクトシティだとか)
僕は率直に
「この人が行政に関われば、どこでもすごい街になるのでは…!?」
と感じました(笑)
実際札幌という街についても鋭い分析が…
何事にしてもそうですが、ちょっと視点を変えてみることで見えてくるものってのは多々あると思います。
今回お話していただいた「旅の見方」
これはまさに「『人生』という旅の見方」
でもあったように感じます。
………なんか最後にお話を台無しにしてしまったような…(汗)
部員:バカ田修二